一般的なチョコレートの原材料を確認したうえで、No. 0、No. 4、No. 5 の特異性を説明します。通常のチョコレートには必須の砂糖が、No. 0、No. 4、No. 5 には使われていません。香料なども不使用です。
チョコレートの主原料であるカカオマス
初めに、チョコレート製品の主原料であるカカオマスについて説明します。
収穫されたカカオの実(カカオポッド)からカカオ豆を取り出し、発酵、乾燥、焙煎したのち粉砕して余分なものを取り除き、細かく磨り潰したものがカカオリカー、それが冷えて固形になったものはカカオマスと呼ばれます。このカカオマスが、チョコレートならではの深い香りを生みます。
カカオマスの成分は、脂肪分であるカカオバターと、香りや苦味の強いカカオパウダーに分けて考えることができます。チョコレート製品が作られるとき、カカオマスそのものが原材料に用いられることもあれば、カカオバターやカカオパウダーが使用されることもあります。
一般的なチョコレートの主な種類
さて、チョコレートには大きく分けて、ビターチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレートの3種類があると言われます。成分の違いが、味わいの違いにつながります。
また最近では第4のチョコレートとして、ブロンドチョコレート(砂糖とミルク成分に独自の加熱処理)や、ルビーチョコレート(カカオマスにクエン酸を加えるなどして色を変化)が挙げられることもあります。カカオ豆の味をよりダイレクトに感じられるビーントゥバー(カカオマスと砂糖だけ)も、広く認知され始めています。
どの種類のチョコレートにも一般には、しっかりとした分量の砂糖(白砂糖やきび砂糖などの精製された糖質)や合成甘味料が加えられています。これは、カカオマスやカカオパウダーの強い苦みを砂糖の強烈な甘みで和らげることで、初めてチョコレート製品をおいしく楽しむことができるためです。
クレイジーチョコレートの商品コンセプト
ここまでのことを踏まえて、クレイジーチョコレートの商品コンセプトをご説明します。
クレイジーチョコレートのチョコレートテリーヌが生まれたきっかけは好奇心でした。すなわち、「砂糖などを使うことなく、代わりにフルーツそのものの甘みだけを用いたとしたら、チョコレートはどうなるのだろうか」という試みが、クレイジーチョコレートの出発点です。
結晶状で扱いやすい砂糖と比べて、フルーツにはそれぞれに固有の食感や水分量や味わいがあるため、ひとつのチョコレート製品にまとめ上げることは困難です。しかし、砂糖などの精製された強烈な甘さを用いないことが、食べ飽きることのない重厚な味わいにつながりました。また、フルーツ本来の複雑な香りがカカオと融合することは、クレイジーチョコレートのチョコレートテリーヌに特有の奥深い香りをもたらしています。
クレイジーチョコレートのチョコレートテリーヌには香料も使われていません。そのため、香料による一般的なフルーツ味のチョコレート製品とは異なり、その風味は単一のフルーツを想起させません。お買い求めいただいたみなさまには、容易には読み解けない複雑な味わいをお楽しみいただけますと幸いです。